研究科の理念

現代都市の再生と創造

世界史的な「都市の時代」

 21世紀はアジア・ラテンアメリカ・中東・アフリカの都市化と経済発展の時代であり、世界的には、人類史上初めて、人類の過半が都市に住む都市の時代が到来しています。


先進国は「都市危機の時代」

 ところが、「人口消滅都市(※注)」などの警鐘が鳴らされているように、逆に先進国では、人口の減少、高齢化、グローバル化による産業の空洞化が同時進展し、都市における公共部門やビジネス等の活動の課題は益々複雑になっています。なぜなら、高齢化等により医療・福祉などの公共需要は益々増大するにもかかわらず、人口減少・産業の空洞化が同時進行し、財政が緊迫するからです(※注:2014年に日本創成会議(増田寛也座長)が提唱した概念)。


「クリエイティブでスマートな解決」が必要

 このため、これからは都市の行政、ビジネス、非営利活動のあらゆる分野で、クリエイティブ(創造的)でスマートな(賢い)課題解決が求められるようになります。>

 人口減少と高齢化の時代には、高付加価値・コストパフォーマンスの高いまちづくりや公民連携(PPPやPFI)が不可欠です。今後重要性の高い、効果的なまちづくりや政策分析、地域再生手法を研究する必要があります。

 また、人口減少と高齢化の時代には、地方自治体の行政運営の仕方、ガバナンスの課題が大変重要になってきます。限られた財政下で最大の効果を上げる行政を納税者に納得して進めていくためにも、合意形成のあり方、市民参加、人材育成、ガバメント(政府)からガバナンス(運営と統治)への考え方の転換、そして法や制度の設計を研究する必要があります。

 また、産業の空洞化に対抗するためには、新産業の振興、産業構造の高度化が不可欠であり、特に、AIなどのICT技術の急速な進歩に対応し、都市を活性化する中小・ベンチャーの経営革新により、都市型のビジネスをおこす研究が必要です。

 一方、高齢化社会の到来で、医療・社会福祉・非営利サービス需要は益々増大いたしますが、これらを限られた財政下で整備するためにも、医療・福祉のより効率的で効果的な経営や倫理を研究し、イノベーションをおこさないといけません。


産業や組織の革新(イノベーション)と持続可能性(サスティナビリティ)
をふまえた新しい研究

 これらから、都市経営という概念、とくに、これまでの既存の概念に加え、産業や組織の革新(イノベーション)と持続可能性(サスティナビリティ)というコンセプトを重視とした都市経営が必要となってきています。


都市の課題解決を支援する大学院

 このために、都市経営の基礎となるまちづくりや公共政策・産業政策・経済分析や、都市経営のための地方自治体の行政改革・ガバナンス、都市を活性化する中小ベンチャーの企業経営革新やICT化、医療・福祉の経営革新等の都市経営の諸課題について、都市を支える行政、プランナー、ビジネス、医療・福祉・市民公益活動等の主要なセクターに属する人々が、自らの現場で抱えている都市経営の諸課題を、経済・経営・政策・地域・法/行政などの視点から、都市のイノベーションとサスティナビリティをふまえて解決できるように、指導的人材やプロフェッショナル/実務的研究者を養成する新しい研究教育拠点として都市経営研究科を開設いたします。

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